お茶の季節感

茶道は、日本の暮らしを最大限楽しめる芸術だと思っている。

 

季節感を大切にして、道具、点前、炭点前などがあるのだから、飽きることなく一年が過ぎていく。

 

中でも、私には大好きなものが二つある。

 

ひとつは、夏の「洗い茶巾」という点前。

夏に使う道具は、それだけでも涼しげなのだけれど、

この手前は、茶碗に水を入れて茶巾を浸しておき、

客の目の前で、茶巾から「滴る水と、その音」を披露するが”ごちそう”なのだ。

さらに、茶碗の水を建水にこぼす時に「勢いのよい水音」を聞かせるものだ。

「水がしたたる~」というつややかさは、お茶でも同じ。

私は、夏になると、どうしても、「洗い茶巾」をしたくなる。

 

もうひとつは、冬の床の間。

私は冬の寒さが苦手なのだけれど、お茶のお稽古を始めてから、冬寒の中、きりりとした色合いの茶花と、掛け軸を拝見すると、寒さあってこそだと、有難みを感じるようになった。

 

この二つがあるだけで、夏と冬が楽しみで仕方がない。